いじめゼロを目指して

“いじめ”の基礎知識

敵を倒すには、敵を知ることから!

 

いじめとは、どのような行為を指すのか、また、
いじめの背景にはどのような組織構造があるのか。
これらを理解することから、いじめ解決の糸口が見えてくるはずです。

 

ここでは、小学校、中学校、高校と年齢による“いじめ”構造の違いにも着目し、
それぞれの年齢でどのような特徴があるのか、いじめの本質に迫ります。

いじめの基礎知識エントリー一覧

いじめの定義とは?
“いじめ”という言葉には、どこかどす黒い悪意が込められているように感じませんか?相手の傷つく表情が見たい、相手よりも優位に立って見降ろしたい、相手を苦しめてやりたい…。わざわざ自分の貴重な時間を割いて、しかも、バレたら罰せられるかもしれないというリスクを冒してまで執拗に他人をいたぶるのは、そこに何かしら、相手に対するゆがんだ感情があるからこそなのでしょう。しかし、単なる“悪ふざけ”なのか“いじめ”なのか、見分けにくいケースもあります。そのため、周りで見ている子供たちも、先生に報告すべきかどうかを...
いじめの構造 
いじめをなくすためには、いじめというものがどのような構造で起こっているのか、そのメカニズムを理解する必要があるでしょう。まずは、いじめを行う加害者側から見ていきましょう。加害者側の構造として特徴的なのは、それが「集団」の中で起こりやすいということです。まず、いじめ行為を指揮するリーダー格の人間がいます。その下に、実際にいじめを行う者がおり、誰が本当のリーダーなのかが非常に見えにくいという構造になっているようです。また、その周りには、いじめを面白がって見ている「観衆」が。さらにその周りに、見て見ぬ...
いじめにはタイプがある
一言で「いじめ」と言っても、実は様々なタイプのいじめがあります。いじめに関しては様々な研究や調査がなされており、定義や分類も研究者によって見解が分かれるところではありますが、ここでは文部科学省の基準に従ったタイプ分けを参考にしたいと思います。◆言葉:冷やかしやからかい、悪口、脅し、いちゃもん◆態度:仲間外れ、集団による無視◆軽い暴力:ぶつかる、叩く、蹴る◆物理的損害:金品をたかる、金品を盗む、金品を壊す、捨てる◆心理的被害:恥ずかしいことをする、危険にさらす◆IT:PCや携帯電話での誹謗中傷、イ...
いじめのサインの見つけ方
子供たちが、1日の中で最も長い時間を過ごす学校。それだけに、いじめの存在を窺わせるサインも見つけやすい場所です。教師側は、「この程度のことはよくあること」と見過ごさず、少しでも「おかしいな」と思うサインに気付いたらアクションを起こすべきです。【こんなサインはいじめの兆候〜学校編〜】・成績が急に下がった子供がいる・子供たちから特定の子供の名前が挙がる回数が増えた(主に授業中)・特定の子供が発言すると、教室内に意味ありげな笑いが起こる・クラスの中で、特定の子供を避けるような動きが見受けられるようにな...
いじめはなぜ起こる?
人は誰でも、なんだかんだ言っても自分自身が一番大切です。だからこそ、自分の立場が危うくなれば人を攻撃しますし、少々卑怯な手段を使っても自分を優位に立たせようとします。これは、弱肉強食の動物の世界においては、ある意味では仕方がないこと。動物の世界は常に「食うか・食われるか」の戦いが繰り広げられており、「みんな仲良く」なんて生ぬるいことを言っていればあっという間に殺されてしまいます。…しかし、人間の世界には“社会”や“コミュニティ”があり、そんな攻撃本能をむき出しにして暮らしている人はほとんどいませ...
いじめを助長する社会的要因
少子化社会で核家族が増えた結果、過保護に育てられる子供が増えた。…コレ、よく目にする論調ですよね。確かに、それも一理あるとは思いますが、全面的にそうだとは言い切れないのではないかと筆者は考えます。なぜなら、筆者は一人っ子の鍵っ子(笑)。バリバリの核家族ッ子だからです。確かに、兄弟がいない分、おもちゃもお菓子も洋服も、揚句の果てには親の期待も自分一人に集中していたことは間違いありません。兄弟喧嘩をしたことがないので、正直、人と喧嘩をするのも苦手です。しかし、必ずしもデメリットばかりではありませんよ...
いじめは攻撃性の表れ?
自分以外の人間に嫌がらせをしたり、暴力を振るったり、反抗したり…。思春期ならずとも、子供にも大人にもよくある行動です。実はこれらの行動の背景には、ある共通した感情が隠れています。それは、自分の外側に向いている「攻撃性」。自分の思い通りにならないことへの不満や、自分を認めてもらえない不安、怒り、苛立ちなどが、「誰かを攻撃したい」という感情につながっていくのです。いじめは、この攻撃性が他者に向かって発せられる最もわかりやすい例です。しかし、もともと「攻撃性」とは悪い意味ばかりを持つ言葉ではありません...
小学校でのいじめ 
小学校低学年〜中学年は、ちょっと生意気な言動をしていてもまだまだ子供。自分の気持ちを抑えることができなかったり、相手の気持ちを想像できなかったり、うまく友達の輪に入っていけなかったり…と、社会性の学びが未熟な段階です。この段階では、いじめの構造も比較的シンプル。教師や親から見ても分かりやすく、初期の段階でいじめを発見することができます。「○○君にぶたれた」「○○君に物を取られた」「○○ちゃんに悪口を言われた」「○○ちゃんに無視された」…といった訴えが多いのが、この年頃のいじめの特徴です。いずれも...
中学校でのいじめ
1980年代から注目されはじめたいじめ問題。2000年代に入ってからは、いじめを苦に自殺をする子供たちが相次ぎ、深刻な社会問題として世間でも広く認知されるようになりました。特に、2011年10月に滋賀県大津市で起こった「大津中2自殺問題」は、TVや新聞でも連日報道され、学校教育や市の教育委員会の在り方が問われる大きな事件へと発展していったのです。この事件は、2011年10月11日に、大津市内の中学校に通っていた男子学生が、自宅のマンションから転落死したことが発端となりました。当初、中学校の校長は...
高校でのいじめ
小学校〜中学校と高校とでは、どちらがいじめの件数が多いかご存知でしょうか?文部科学省の調査によれば、小学校は36,909件、中学校は33,232件、そして高校は7,018件なのだそうです。(平成22年度の認知件数)2012年に至っては、4月〜9月までの半年間で小・中・高合わせて14万4,054件のいじめが把握されています。(うち、小学校88,132件、中学校42,751件、高校12,574件)1000人あたりの平均把握件数は、10.4件。2011年度1年間の5件と比較すると、2倍にまで増えていま...
子供のストレス
「子供は毎日楽しくて良いわね」…自分の子供たちに対して、何気なくそんな言葉をかけてはいないでしょうか?子供だから、仕事をしていないから、お金のことを心配しなくて良いから…だからといって子供がストレスを感じていないわけではありません。例えば、家庭内の人間関係、学校での人間関係、勉強のこと、塾や習い事のこと…子供たちなりに、色んなストレスを抱えているのです。大人ならば、ストレスが溜まったらお酒を飲みに行ったり、好きな物を思いっきり買ったり、趣味を始めたり…と、いくらでも逃げ道があるでしょう。(時間と...
傍観者の心理 
“いじめ”という一つのドラマには、主役もいれば脇役もいます。いじめの主犯格でもなければ、被害者でもない。その“脇役”に相当するのが、「ただ見ているだけ」の傍観者です。よく、「“見ているだけ”っていうのもいじめの加害者と同じだよ」…と指摘する意見を耳にしますが、それは100%正論とも言えないのが現実です。なぜなら、傍観者にも色んなタイプがあるからです。「面白がって見ているだけ」という生徒もいれば、「本当は止めさせたいけど、怖くてできない」という生徒もいて、「またやってるよ〜。俺には関係ないけど」…...
どこからが犯罪?
いじめ=単なる子供のケンカ、いたずら…などと軽視していてはいけません。子供のいじめも、内容によっては立派な犯罪行為になります。例えば、殴る・蹴るなどの暴力は、暴行罪(刑法208条)。金品を強要するのは恐喝罪(刑法249条)。電話やメールによるいやがらせで精神的苦痛を与えれば傷害罪(刑法208条)。ネット上にあることないこと書き込みするのは名誉棄損罪(刑法230条)。「死ね」「失せろ」「消えろ」といった言葉で相手を脅かすのは脅迫罪(刑法222条)。…このように、子供たちがおもしろがってやっているい...
ネットいじめとその手口
最近、新聞や雑誌でもよく取り上げられる“ネットいじめ”。ドラマの中でもさりげなくネットいじめの場面が使われてケースがありますので、すでに中学生や高校生では当たり前の“いじめ”の形なのかもしれません。ネットいじめとは、ネットやメールを利用した新しいタイプのいじめです。その手口としては、例えば次のようなものが挙げられます。・掲示板やブログに、特定の生徒の誹謗・中傷や挑発などを書き込む(例:「A組の○○、死ね」「B組の○○は淫乱」「C組の○○は万引きしてる」…等)・特定の生徒のプロフを改ざんする・掲示...
ネットいじめの対処法 
いじめや非行防止のために、教師たちがよくやるのが、休み時間や放課後の校内巡回(パトロール)ですよね。ネットいじめの対処法としても、実はこれと同じ方法が有効なのです!具体的には、googleなどで、「学校名 地域 掲示板」のキーワードで検索をかけます。または、「学校名 地域 2ch(2ちゃんねる)」などで検索しましょう。すると、その学校のいわゆる“裏サイト”が出てきます。さらに、「学校裏サイトチェッカー」というサイトを利用すればもっと簡単に学校の裏サイトを見つけることができます。このサイトは全国の...
いじめっこの心理
いわゆる“いじめっこ”と呼ばれる子供たちも、決して理由もなくいじめを行っているわけではありません。本人が意識できている・できていないに関わらず、そこにはなんらかの理由があるのです。その理由を理解する上でも、いじめっこの心理について知ることは非常に大切なこと。いじめっこには、どのような心理的特徴があるのでしょうか。この特徴を分析・理解することは、いじめ予防教育の質の向上にもつながります。いじめっこの心理的特徴としては、主に次のような点が挙げられるでしょう。★共感性やコミュニケーション能力が未熟★相...
いじめられた経験者の悲痛な憤り
いじめられた過去を持つ人の話を聞くと、「学校側の対応に対して憤りを感じている」…という答えが予想以上に多いことに気付きます。例えば、悩んで悩んで、悩み抜いた末に担任教師に相談したというAさんの例。担任は、すぐさま問題の加害者生徒を呼び出し、口頭で注意したそうです。すると、それを根に持った加害者生徒は、翌日からAさんに対するいじめを強化。「このままでは殺されてしまうのでは」と危機感を抱くほどの暴行を受けたそうです。学校は当てにならないと見切りをつけたAさんは、警察に相談したのだとか。そこでようやく...
いじめ報道の在り方 
“自殺”とは、言うまでもなく自分で自分の命を断つこと。生きたくても生きられない人がいることを考えれば、決して褒められる行為ではないのですが、奇妙なことに、私たち人間には、どこか、自殺を美化して捉えるところがあります。例えば、カリスマ的な人気を誇るアーティストが自殺した場合、そのファンたちは、アーティスト自身やその死を神格化して捉え、自らも命を断つことさえあります。これは、“模倣自殺”と呼ばれることがありますが…。有名人に限らず、自殺に関する報道が相次ぐと、模倣自殺者が増えるという傾向があるようで...
教育相談所の立ち位置
いじめ対策についての話題でよく登場するのが、「教育相談所」という組織名。「教育委員会と何が違うの!?」…と疑問を感じていらっしゃる方も多いでしょう。教育相談所とは、その名の通り、教育関係の相談を受け付ける施設。各自治体の教育委員会が設置する組織で、公立の学校を支援することが主な役割とされています。教育相談所は、基本的には子供や親の相談を受ける組織ですので、誰でもスタッフになれるわけではありません。相談(例えばいじめ関連)を受けて、その相談内容を一緒に整理することで解決の道筋を探るという難しい任務...
KJQマトリックスを利用したいじめ対策
いじめ関連の心理教育教材として注目を集めているのが、KJQマトリックス。これは、早稲田大学人間科学学術院の菅野純先生と教育現場に立つ教師が共同で開発した教材で、「心の土台をしっかり育てること」を目的として実施されます。具体的には、「精神的充足」と、「社会適応力」の2つの側面から子供たちの心の状態を視覚的に理解するという教材です。設問は合計57項目あり、家族や友人、教師との関係や彼らに対する思い、勉強に対するモチベーション、人に認められた体験の有無…等々、子供たちが日常的に感じていること、悩みなど...
集団心理といじめ
突然ですが、筆者は集団行動が苦手です。小学・中学・高校と、「なんでみんなと同じ服を着ないといけないの?」「なんでお腹すいてないのにみんな同じ時間にご飯食べないといけないの?」「なんでぞろぞろと集団で歩いたり走ったりしないといけないの?」…と、学校で強要される全てのことに対して不満がありました(笑)。幼心に、「きっと、集団で行動すると安心感があるんだな」「それが集団心理ってやつかな」…と思っていました。社会人になれば、きっとこの集団心理からも解放される!…そんな期待感を持って就職しましたが、現実は...
いじめ防止研修会の意義 
教師だって一人の人間です。子供時代は、いじめたり・いじめられたり・いじめを見たことがあったり…といったいじめ体験があるハズ。実はその体験こそが、いじめ対策に役に立ったりするものです。そこで、いじめ防止研修会などでは、しばしば教師自身のいじめ体験を元に話合いを行う場が設けられたりします。例えば、誰が見ても“いじめっこタイプ”にしか見えないような教師が実際にはひどいいじめで不登校になりかけた経験を持っていたり、控え目でおとなしそうな教師が、子供の頃はいじめっこだったり…。「付き合いが悪いな」と思って...
海外でのいじめの現状 
日本では深刻な社会問題として広く認知されている“いじめ”ですが、海外ではどうなのでしょうか?日本と違って、自分の意見をハッキリ口に出すことや“個性”がしっかり認められる文化が根付いた国が多いという印象から、海外では日本ほど陰湿ないじめは起こらないようなイメージがありますが…。しかし、実際には、海外でも無視や仲間外れといった陰険ないじめが存在しているようです。例えばアメリカ。それぞれの個性を重視するお国柄ではありますが、「グループとしてどんなことに価値を置くか」ということを非常に重要視するのだとか...
外部機関と提携してネットいじめ撲滅!
近年、深刻な問題となっているのが、インターネットを使った“ネットいじめ”。TVドラマを見ていても、最近は必ずと言っていいほどこのネットいじめの手口が使われています。具体的には、ネット上の掲示板(※1)やプロフ(※2)、SNS(※3)に特定の子供についての誹謗中傷などを書き込んだり、本人の許可なく個人情報を掲載したり、特定の子供(いじめのターゲット)になりすまして他人にメールを送ったり。…要するに、ネットを使った“嫌がらせ”行為を行うわけです。ネットの世界は匿名性が高いため犯人が見えにくく、また、...
いじめの”重大事案”とは 
大津市の中学2年生がいじめを苦に自殺した事件が世間を騒がせた2012年。「いつも、なにかあってから動くのね…」という感がしないでもないですが(笑)、この事件を受けて、文部科学省はいじめ件数の把握調査に乗り出しました。その結果、2012年4月〜9月までに把握できているいじめの件数は、全国で144,054件に上ることが判明。これは、2011年4月〜3月の1年間の発生件数の倍以上なのだとか!1,000人あたりの平均把握件数は10.4件で、これも2011年度(4月〜3月)の2倍なのだそうです。※内訳の詳...
男子のいじめの特徴とは?
いじめというと、男子に多いイメージでしょうか。それとも女子?なんとなく、「女子のほうがネチネチとしつこく嫌がらせをしそう…」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、実際のところは、日本では全体的に男子のほうがいじめが多い傾向にあるのだとか。小学校〜中学校では男女間にほとんど差はみられないものの、高校でのいじめの男女比は約6:4なのだそうです。(参考:国立教育政策研究所『生徒指導資料第1集「生徒指導上の諸問題の推移とこれからの生徒指導−データに見る生徒指導の課題と展望−(改訂...
女子のいじめの特徴とは? 
男の友情と女の友情は違う。…コレ、世代を超えてささやかれている説ですよね。異性の友情は経験できないものですのでなんとも言えませんが、経験上、女子の友情は少々複雑なもののような気がします。実際、「友情があるが故に相手を傷つけたくなる」という、ちょっとひねくれた攻撃性が女子にはあるようです。テキサス州立大学ダラス校のマリオン・K. アンダーウッド博士らが行った研究によれば、仲間達から拒否されがちで、孤独や鬱、不安を訴える傾向が強い女子は、友達に対して攻撃的な行動をとりやすい傾向にあるのだそうです。そ...
友情の中に潜む攻撃性
誰かに対して攻撃性を持ってしまうということは、少なくとも、その相手に対して“無関心”ではないということ。「愛の反対は、“憎しみ”ではなく“無関心”だ」とよく言われますが、相手に対する想いが強ければ強いほど、プラスの感情もマイナスの感情も強く出てしまうわけです。友情に関しても、同じことが言えるのではないでしょうか。どうでも良い友達、全く関心がない友達は、ハッキリ言って、どうでも良い存在ですよね(笑)。好き、嫌い、憎い、傷つけたい…そういう強い感情や攻撃性を持ってしまうのは、その人との間に確かな「友...
いじめは“遊びの延長”では済まされない
次々と衝撃的な事実が明らかとなる、大津中2男子生徒自殺事件。事件の後、全生徒863人へのアンケートを実施したところ、その4割にあたる330人が、いじめの事実を知っていたと回答。「教室の隅で背中やおなかを殴られて泣いていた」「ハチの死骸を食べさせられそうになっていた」「自殺の練習をさせられていた」…などと、誰が見ても明らかに“いじめ”と分かる行為が日常的に繰り返されていたことを証言しています。しかも、男子生徒が自殺する直前の昨年10月、担任の教師は一人の男子生徒から「あれ、いじめじゃないですか」と...
いじめの本質は「スケープゴート」?
「スケープゴート」という言葉をご存知でしょうか?これは、心理学用語の一つ。ある集団が抱えている問題が、その集団内の“個人”に押しつけられ、その個人がいわば身代わり・犠牲・いけにえになることによって結果としてその問題の根本的な解決を先延ばしにすることです。いじめは、このスケープゴートの最たる例の一つとして挙げられます。学校や学級、特定のグループが抱えている問題を、いじめ被害者を犠牲にすることによって一時的に先送りにしているのです。ですから、本来、いじめ問題解決の本質というのは、その集団が抱えている...
いじめはなぜ隠ぺいされるのか
大津の中学男子生徒の自殺事件を受けて、滋賀県警察本部が異例とも言える学校への強制捜査に踏み切ったというニュースはみなさんも記憶に新しいですよね。教育現場に警察が介入するということには異論もあるようですが、そこまでやらなければ、学校側や教育委員会の“隠ぺい体質”は改善されないでしょう。何か事件が起こる度にみなさんも感じていることと思いますが、結局、組織は「自己保身」に走るものなんですよね(苦笑)しかし、大津の事件を見ていると、「どうしてここまで隠ぺいする必要があるんだろう」「そこまでして自己保身に...