いじめゼロを目指して

いじめをなくすための取り組み〜家庭編〜

子供の情操を育てるのは、なんといっても家庭。
家庭内に問題があれば、学校での人間関係もスムーズにはいかなくなります。

 

特に、家庭内でのフラストレーションが蓄積している子供は、
学校で他の子供に攻撃性を向けることが多く
これがいじめの原因になるケースも少なくないのです。

 

ここでは、心の精神的な安定を支えるために、家庭でどのように接すれば良いのか、
“いじめ”のサインに気付いた時、親はどう対応したら良いのかを一緒に考えていきます。

いじめをなくすために 家庭編エントリー一覧

家庭環境に問題がある場合
生まれる瞬間から、長い時間を一緒に過ごす相手。それが、親です。ゆえに、必然的に、親の教育の在り方や家庭生活は良くも悪くも、子供の心身に様々な影響を与えます。いじめに関しても、然り。家庭環境に問題があると、フラストレーションがたまってイライラしやすくなったり、自己中心的で友達の気持ちを考えられなくなったり、自分の思うようにならないことがあると癇癪を起こしたり…と、学校での集団生活にも様々な支障をきたすようになってしまいます。近年は、核家族化が進んだことも手伝って子供が親以外の人間と接する機会が減っ...
本人に原因がある場合
「こういうタイプの子供はいじめの加害者になりやすい」などと言えば、あちらこちらの親御さんから猛烈なバッシングをくらいそうですが…(苦笑)「こういうタイプは絶対に加害者になる」と烙印を押すつもりはありませんし、もちろん、そんなタイプ分けでいじめがなくなるのであれば世の中でいじめ問題はこんなに深刻化することもなかったでしょう。しかし、やはり、いじめの構造を分析していってみると、本人たちになんらかの共通する特徴があることは確かです。いじめの加害者本人に注目してみた場合。まず、コミュニケーション能力や共...
いじめに負けない対応力を育てる
もともと人間には、本能的に“攻撃性”が備わっているもの。そうでなければ、人類はここまで生き延びてくることはできなかったでしょう。「食うか・食われるか」の競争関係は、人が人である限りなくすことはできないのです。…そう考えれば、社会から一向にいじめ問題がなくならないのもうなずける話です。ハッキリ言って、複数の人が集まる場所には必ずいじめに似た現象が発生します。ルールがあるからこそ表面化しないだけで、人間の本質を鑑みれば、「みんな仲良く」「みんな平等」なんてあり得ないのではないでしょうか。だからこそ、...
いじめについて相談できる機関
本当に悩んでいる時、身近な人であればあるほど相談できないものですよね。例えば、いじめ問題の悩み。学校の先生や親に言うと大げさに騒がれそうだし、かといって、100%自分の味方になってくれる友達もいない…。そんな時にぜひ思い出して欲しいのが、24時間受付の「24時間いじめ相談ダイヤル」です。これは、誰にもいじめの悩みを打ち明けることができない児童生徒のための緊急相談機関。相次ぐいじめ事件を受けて、2005年に解説された機関です。24時間、全国どこでも、「0570−0−78310(なやみいおう)」に電...
いじめによる自殺を未然に防ぐために
1986年2月、東京都中野区の中学2年生の男子生徒がいじめを苦に自殺するという事件が起こりました。「なにかあってから世間が騒ぎ始める」というのは、この国のどうにもならない傾向ですが、こうした自殺事件をきっかけにしていじめの問題が世間的にも注目されるようになったのです。そして2000年代。いじめを苦に自殺をする子供たちが後を絶ちません。2006年9月には、北海道滝川市で小学校6年生の女子児童が、2010年10月には群馬県桐生市で小学校6年の女子児童がいじめが原因で自殺を図り、尊い命を失っています。...
ケース別・いじめ被害の対処法
文部科学省の2011年度の調査によれば、全国で、小・中学校を合わせて711,458人にも上る子供たちが不登校に陥っているのだそうです。そのうち、いじめが原因で不登校になったのは2,370人。もし、いじめが原因で児童(生徒)が不登校になってしまった場合、学校側はどのような対処法を取れば良いのでしょうか。さきほどの2,370人のうち、中学生は2,011人。小学校高学年以上の年齢になると、思春期特有の不安定な心理特性から不登校に陥る生徒が増える傾向が伺えます。ただでさえ自己意識が過剰になったり自己評価...
いじめ加害者への処分を考える 
いじめ問題が発生した時、いじめ被害者やその保護者の立場からしてみれば、「加害者生徒はなんらかの処分をされて当然!」「自分はあんなにヒドイ目に遭ったのに、加害者に処分がないのはおかしい」…という怒りを感じるのはごもっともなことだと思います。実際、いじめ加害者に対する処分については、学校教育法40条にも次のような内容の記載があります。「他の児童(生徒)に傷害、心身の苦痛、又は財産上の損失を与える行為を繰り返す児童・生徒に対しては、市区町村の教育委員会は出席停止を命じることができる」…これはまさに、“...
幼児からのいじめ対策
子供同士のけんかやいざこざ、それが幼児同士であればなおさらのこと、周りにいる大人はついつい仲裁に入ってしまいがちですよね。しかし、幼いうちから“人との付き合い方”や“いじめがなぜいけないのか”を学ばせるためには、なるべく大人は口出しをしないのがベターです。例えば、幼児が二人でおもちゃの取り合いをしていた場合。ともすれば、「○○くん、△△ちゃんにも貸してあげたら?」と、口を出したくなるものですが、そこはじっと我慢。どうすれば貸してもらえるのか、一人占めしたい気持ちにどう折り合いをつけたら良いのか、...
父親が果たすべきいじめ対策とは
「いじめは学校の問題。教師が対応するべきことだ」…もし、そんな風に“いじめ”を他人事のように考えている父親がいるなら、あなたは子育てを甘く考え過ぎているかもしれません。いじめ問題は、確かに学校を舞台に起こることがほとんどですが、だからといって家庭が無縁なわけではありません。実際、文部科学省が示している『いじめの問題の解決のために当面取るべき方策』においても、「いじめは家庭教育の在り方に大きな関わりを有していること」…が明記されています。家庭は子どもの人格形成に第一義的な責任を有しており、いじめの...
いじめが起きた時、母親にできること
10ヶ月間も、いわば“一心同体”の状態で過ごし、出産した後も子供にとって一番身近なところにいてくれる存在。それが、母親です。「子は親の後姿を見て育つ」とはよく言われますが、子供は母親の言動をよく見ていますし、母親の価値観を怖いほどよく継承してしまいます。「育児は育自」と言われるほど、子育ては否応なしに母親自身に「自分と向き合うこと」を強く迫ることでもあります。そもそも子どもは、母親を無条件で信頼するもの。生まれる前から一緒にいて、生まれてからもミルクを与えてくれる人なのですが、これはもう、人間が...
“声掛け”もいじめ防止対策の一つ
「もしかしたら、うちの子、いじめられているんじゃないかな…」子供の言動や様子でそう感じることがあった場合、あなたならどうしますか?気のせい、気のせい…とスルーする?気にはなるけど、本当のことを知るの怖いから気付かぬフリ?…いじめられているかもしれない。そんな危機感を覚えた場合は、まずは声掛けをしてあげてください。「最近、学校楽しい?」「なにか変わったことあった?」そんな簡単な質問で良いのです。わざわざかしこまって聞かなくても、食事をしている時やお茶を飲んでいる時、出かける前の玄関でもかまいません...
攻撃的な子供への対処法
いじめの加害者・被害者に関わらず、時に子供は、攻撃的なふるまいを見せることがあります。大人たちは「単なるわがまま」と軽くあしらってしまいがちですが、この対処法次第で、その後のいじめの発生を防ぐことができるかもしれません。子供が見せる攻撃性は、自分の感情を適切に表現できる手法を学んでいく過程で非常に大切なもの。気に留めてあげるべきものです。アメリカ小児学会(AAP、the American Academy of Pediatrics)は、攻撃的な振る舞いを見せるようになった子供への対処法として、次...