いじめ問題解決のための取組み
相次ぐ深刻ないじめ関連事件の対策として、
政府も具体的な取組み内容を提示しています。
また、各自治体メインで行われている対策も注目されるようになり、
各種メディアで取り上げられるようになってきています。
ここでは、国としてどんな対策を講じているのか、
また、実際に全国でどんな取組みが行われているのか
具体例を挙げて紹介していきます。
いじめ問題解決のための取組みエントリー一覧
- ピア・サポート活動とは?
- いじめを予防するための対策として、「ピア・サポート活動」を展開している学校もあります。ピア・サポート活動とは、「Peer=仲間、友達」+「Support=助ける」活動のこと。わかりやすい言葉に直すと、「思いやり活動」というわけです。そこに他者への“思いやり”がなければ、仲間を助けることはできないでしょう。しかし、人を思いやるためには、“自分も思いやられている”という実感が必要不可欠です。なぜなら、思いやるという行為は、心に余裕がなければできないものだからです。自分が“認められている”という実感を...
- いじめ防止プログラム「KiVa」
- 日本では、いじめを苦にした自殺が深刻な社会問題となっていますが、いじめはなにも日本に限った問題ではありません。集団があれば、必ずといっていいほど、そこにはいじめが発生します。では、海外でのいじめの現状はどうなっているのでしょう?欧米のいじめは、暴力的な攻撃がメインなのだとか。この点、仲間外れや無視といった精神的いじめが多い日本とは対照的ですね。さらに、欧米では、家庭環境に問題があったり、精神的に不安定だったり…と何か他の子とは違う“問題”を抱えている子供がターゲットになりやすいといいます。これに...
- 自治体で差があるいじめ対策
- 文部科学省が行った2012年 4月〜9月のいじめ把握件数調査では、普通に考えると、「??」と思ってしまうようなちょっと困った問題が浮き彫りになりました。(おそらくそれは、今に始まったことではないのでしょうが…)それは、自治体によっていじめ問題に対する“温度差”があるということ。ある自治体ではいじめ問題に対してかなりの精力を傾けているのに対し、また別の自治体では、それほど深刻な問題として受け止めていない。このような“意識の差”は、把握件数調査の結果に顕著に表れています。例えば、鹿児島県の把握件数は...
- 自民党が進めるいじめ対策
- 2012年の年末は、民主党→自民党への政権奪回で日本中が湧きましたね。「どうしても自民党に日本を任せたい!」というよりは、「民主党よりはマシだし…」という控え目な理由で投票した方も多かったかもしれません。しかし、政権奪回早々に、いじめへの対応策を優先して検討している自民党に対して、期待する声が多いのもまた事実です。2013年1月現在では、また「骨子案」の段階ですが、自民党は「いじめ防止対策基本法案」の通常国会への提出を目指しているようです。この骨子案は、自民党の教育再生実行本部が遠藤利明本部長の...
- 文部科学省(国)のいじめ対策
- 国(文部科学省)として、いじめ問題に対してどのような考え方で臨んでいくのか。…これは、「子供安全対策支援室の役割とは」の項目でご紹介した通りですでは、その考え方に基づいて、国として具体的に・どのようなことを実行するのか?その具体策を示したのが、「アクションプラン」です。こちらも、文部科学省公式HPを参考にざっくりとご紹介しておきましょう。
- 子ども安全対策支援室の役割とは
- 命を左右するような深刻ないじめ事件が相次ぐ昨今。文部科学省としても、当然のことならが、「ただ傍観しているだけ」…というわけにはいきませんよね。文部科学省は8月1日付で「子ども安全対策支援室」を設置し、合わせて、いじめへの対応を強化するための「総合的な取組方針」を策定しています。「子ども安全対策支援室」が新設された趣旨として、公式HPでは次ように記されています。(以下、文部科学省公式HPより引用)「いじめの問題が背景にある児童・生徒の自殺、部活動等教育指導中の事故、凶悪事件、自然災害など、学校にお...
- 体罰もいじめの一つ?
- いじめによる自殺事件が社会的な問題となった2012年。そして、明けて2013年。今度は、教師による「体罰」の問題が世間を騒がせています。発端となったのは、大阪市立桜宮高校2年の男子生徒が、バスケットボール部顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺したという事件。(具体的には、殴られていた)学校側もそのような行為を黙認しており、そうした指導が常態化していたことが明らかになったのです。(とはいえ、この事件に関しては、「体罰は自殺の直接の原因ではなかった(進学のことで悩んでいた)」「厳しい指導...
- 行政のいじめ対策
- 大津市の中2男子生徒自殺事件をはじめ、いじめによる深刻な事件が大きな社会問題となった2012年。国や地方自治体など、行政も重い腰を上げたようです。文部科学省では、2012年8月1日に「子ども安全対策支援室」を設置。いじめをはじめ、子どもの安全に関わる省内の仕事を一元化しました。また、9月5日には「いじめ、学校安全等に関する総合的な取組方針」を発表。これまで対応を都道府県教育委員会などに任せていたいじめ問題ですが、これからは文科省も積極的に関わっていく姿勢を示しました。…つまり、学校で“何か”あっ...
- いじめがなくならないワケ
- 政府がいじめ対策に本格的に乗り出そうが、教育委員会の体制を強化しようが、学校の教員を増やそうが。いじめは決してなくならない。これは、過去の例を見ても明らかなことです。では、なぜ、いじめはなくならないのでしょうか?なぜ、悲しい事件を何度も何度も繰り返してしまうのでしょうか。その原因の一つは、「個性」ではないかと筆者は思います。社会でも、教育現場でも、「個を重視しよう」とよく言いますが、実際は個性が強すぎる人は組織からはじき出されますよね。「みんな平等」「弱者をなくそう」…その目線は、見方を変えれば...