いじめに耐える
中学生などは多感な時期で、女の子は必ずグループを組んだりします。
意外と男の子たちはいろんな形で交流するので、そこまでグループに分かれて行動するわけではないようです。
いじめのきっかけとはほんの些細なことで、いじめられている当人はまったくなぜこんな目に遭うのか分からないうちにどんどんエスカレートしていきます
。
クラス替えがあって、半分以上が面識がないような状態からいっぺんにクラス中の生徒がある一人の生徒を無視するようになる。
これはクラスの一人ひとりの見解が一気に一致しないと起こりえないことですが、私の場合は小学校から顔見知りだったある女の子が、
「私、あの子嫌い。」
こう言ったたったひと言だけのために、何となく周りの子達もあの子は何だか変な子なんだ、嫌いになる要素がある子なんだと決めつけたのかもしれません
。
張本人の女の子はともかく、他の生徒たちは私のことなどほとんど知らないはずなのに、何らかの情報を女の子から得ることで、最初から私という人間はい
らない奴、と設定したんでしょう。
しかし名前の書いてある所に画鋲を刺している、名前を黒塗りにする、席を汚される、上履きに画鋲を入れられる、隠される…
その上で見事に無視されていくのは言葉で表現するよりも、精神的なダメージは酷いものでした。
それくらいのことで、と大人なら思えるかもしれませんが、多感な思春期の自分が多くの時間を過ごす教室でこういった目に遭うのは、短い時間でもどれだ
けこの時間を長く感じることか。
先生に訴えたらいいとか、親に言ったらいいとか言葉では分かりますが、先生に言ったところで激化するだけですし、ますますエスカレートすると思いまし
た。
とにかく私はほんとに辛かったですが、無視されながら毎日学校に通い、何とか勉強をし、学力が劣ってしまわないように努めました。
嫌な係を押し付けられても黙ってやりましたし、何とか平静を保つのに必死でした。
これらを何とかやり過ごせたのは元来私自身が負けん気が強かったからかもしれません…しかし本当に当時は辛くて泣きそうで、負けそうでしたが…。
クラスの生徒たちはきっと私がこういった気持ちでいたことは理解していないでしょう。
無視している側はさほど悪いとは感じていないはずですから。
とにかくこのクラスの一年が何とか早く、早く終わるように、祈りながら耐え続けました。
そしていよいよやっと、クラス替えの時期がやってきたのです。