いじめをなくすために
大人のいじめの話をしましたが、医療関係に限らずどこの職場にもいじめはあると思います。
正直な話、職場や病院や地域や老人ホーム、ネット、そういうところで大人がいじめを楽しんでいるこの状況で、学校でだけいじめを無くそうとしてもどだい無理な話だと思います。
私の中学校では職員室でもいじめがあって、生徒はみんな知っていました。先生がやっていることだから、自分達がやっても許されるという感覚でいました。そういうことだと思います。
親を初めとする周囲の大人が何をやっているのか、子供はちゃんと見ています。子供には何も分からないと思っていたら子供をバカにしています。親にバカにされた子供は当然バカに育つでしょうし、いじめぐらいやるでしょう。
大人が自分のしてきたいじめや自分のしているいじめに向き合わず、子供にだけいじめに関わらず生きて欲しいとはどれだけ虫が良いんでしょうか。今まで書いてきた様々ないじめの登場人物は全員大人になり、結婚し、もう小学校や中学校の子供もいます。私に謝った人は一人もいません。みんなすっかり忘れて、自分の子供はいじめられたくない、などと言っています。私は復讐心からではなく親切心から、その子たちにあなたの親は私と障害児を闘鶏のように戦わせて楽しんでいたと教えてあげたいと思っています。いずれその子達も同じ事をするようになるかもしれませんからね。
いじめをなくすための根本的な解決は、いじめられっこではなく、いじめっこの方にあると思います。色々書いてきましたが、いじめられるのに理由はいくらでも作れるのですからね。そして、いじめられっこよりもいじめっこの方が圧倒的に数が多いのです。それがいじめなんですから。
そしていじめっこを作らない方法は、良心を育てる事にかかっています。どんなに刑罰を重くしても、監視しても、いじめを楽しむ心がある限りいじめは様々に形を変えて水面下で行われます。それも大切な事ではありますが、根本的な解決にはなりません。いじめは悪であり、許されない事だと徹底的に教え込むしかないのです。
そのためには親や周囲の大人一人一人が、誠実に努力し良心の伝わる行動をとり続けるしかありません。いじめは家庭に問題があるとか学校に問題があるとか、はたまた行政や司法に問題があるとか、なすりつけているうちは絶対に解決しません。一人一人が自分の事だと受け止めて、よく考える事が大切なのだと思います。とても難しい事ですが、自分がいじめられたくないのなら、自分がされて嫌な事は人にしないのが一番なのです。